運動不足解消のためにウォーキングを少しやってみた。などと言った方はいらっしゃると思います。
そこで今回は歩いている時に、いきなり股関節に痛みが生じたケースについてお話ししていきます。
股関節の痛みの原因は様々ありますが、多くは「腸腰筋(ちょうようきん)」と呼ばれる筋肉の疲労が原因。
ウォーキングと腸腰筋はどのように関係しているのでしょうか?
まずは、そのメカニズムからみていきます。

<腸腰筋とは?>
体重を支え、立ったり、歩くなどの動作を行う上で非常に大切な部位である股関節 。
その股関節を支えている小腰筋、大腰筋、腸骨筋の3つの組み合わせを腸腰筋といいます。(小腰筋は退化してほとんどないため大腰筋と腸骨筋の2つと言われることも。)
腸腰筋の主な働きは股関節を屈曲させたり、腰椎のS字型を維持し姿勢を保ったりするなど、運動時には非常に重要な働きを担います。
<痛みがでる原因は主に2つ>
ウォーキング中に腸腰筋が痛くなるのは、腸腰筋の筋力と柔軟性が不足している場合。
人間は立っているだけでも腸腰筋を使っています。
さらにウォーキングでは、日頃運動をしていなかった人が急に過度な負担が多くかかり、いつもよりも腸腰筋を酷使することに。
そのため腸腰筋の筋力と柔軟性が不足していると疲労を起こしやすく、その結果痛みにつながるのです。
特に多いのは最初は片方の脚だけ痛かったはずが、反対も痛くなってしまうパターン。
これは痛みが出たほうを無意識にかばって無理をした結果、左右両方の筋肉が疲労してしまうからといえます。
また、腸腰筋が固くなると脚を持ち上げにくくなるため、つまずきやすくなり転倒の危険性も増加します。
そのため、定期的に股関節のストレッチまたは、適度に動かしてあげるなど事前の準備が必要になります。
これから暖かくなってくると思います。今のうちに腸腰筋の柔軟性をよくしていきましょう。