膝の痛みの主な原因である変形性膝関節症は加齢と共に進行するため、今は痛みがない人も、予防への意識が大切です。
すでに痛みがある人も、セルフケアで症状の改善が期待できます。
<膝痛の予防・改善には大腿四頭筋を鍛えるのが◎>
運動不足による筋力低下は変形性膝関節症を進行・悪化させる原因のひとつ。
膝を支えている大腿四頭筋の筋力が落ちると、膝の周囲が不安定になり、関節軟骨への衝撃が増えることで痛みが生じます。
変形性膝関節症は、主に40代以降の女性に多い症状ですが、下肢の筋肉が衰え始める30代から発症するケースも見られます。
筋肉量は20歳頃をピークに、年齢と共に減少していってしまいます。
日常的に意識して体を動かしたり、運動する習慣をつけたりして、筋力低下を防ぎましょう。
<やりすぎはNG! “適度”な運動習慣を>
筋力低下による膝痛予防・改善には“適度”な運動習慣をもつことがすすめられています。
膝に過剰な負担をかけない運動が最適。
急に登山やランニングといった過度な運動を始めるのは、かえって膝への負担が増えてしまいます。
特に学生時代に部活動などで運動経験がある人は、昔と同じように運動できると過信してしまいがち。
昔と同じ強度の運動を急に行い、けがをするケースが多いので注意しましょう。
また、過去に靭帯や半月板などにけがをしたことがある人が同じような運動を続けてしまうと、半月板の破片などが膝関節軟骨を摩耗させ、将来の変形性関節症の発症リスクを上げてしまうことも。
久しぶりに運動を始める時には昔のイメージを一旦リセットし、軽いウォーキングなどから始めるのがおすすめです。
運動前には準備体操を必ず行うようにしてください。
<筋力と血流UPで膝痛対策!>
膝痛予防・改善のためには、膝を支えている大腿四頭筋を鍛えることが大切です。
また、血行不良による筋肉のこわばりから痛みが起こることもあるので、ストレッチで血流をよくするのも有効。
痛いからといって脚を動かさないでいると、筋肉が衰え、血流も悪くなる一方なので、無理のない範囲でできるだけ膝を動かすようにしましょう。