高齢者の骨折の中でも以下の三つは特に多い骨折部位としてあげられます。
1.足の付け根の骨折(大腿骨近位部骨折)
2.胸から腰にかけての背骨の骨折(椎体骨折)
3.手首の骨折(橈骨遠位端骨折)
これらの部位が骨折しやすい理由を紹介していきます。
○1.足の付け根の骨折(大腿骨近位部骨折)
つまづいて転び、尻もちをついたときに多く起こる骨折です。
特におしりの脂肪が少ない方は直接骨に衝撃が伝わり骨折しやすくなっています。
この骨折、通常は足を動かすことが出来ないほどの痛みを伴うため、救急車で病院に搬送されることになります。
しかし、稀に普通に歩くことが出来る方もいるので、歩けていても折れている可能性があるため要注意です。
2.胸から腰にかけての背骨の骨折(椎体骨折)
背骨はだるま落としのような円盤のような骨が積み重なった構造をしてます。
骨の強度が低下することで、この円盤がつぶれてしまうために起こる骨折。
特に多いのは胸腰椎移行部(S字の後弯から前弯に移行する場所)です。
3.手首の骨折(橈骨遠位端骨折)
転倒して手をついたときに起こりやすい骨折です。
転倒しやすく骨粗しょう症の高齢女性に多く見られます。